YZ平面内で移動箱ユニットを回転させたときの動作
現在こちらで想定しているフィルター交換機構上下移動機構のボールねじとスライドシャフトの
取り付け位置ではYZ平面内の回転が出やすいかもしれない。
それを補償する方法の一つとして関口・井美案が出されているが、この案についての
回答はまだ頂いていない。
ここでは、フィルターの大きさと移動箱側、カメラ側のユニットの隙間の大きさから物理的に決まる
リミットまである間隔で移動箱側ユニットのアクチュエーター側、その逆側を持ち上げ固定し、
移動時間を測定した。
物理的に決まるリミットは約1mmであり、500μ、800μ持ち上げは角度に直すと
それぞれ、0.22度、0.35度に対応。
移動側ユニットのアクチュエータと逆側を500μ持ち上げたとき
1.水平時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 5.48±0.15 | 5.25±0.08 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- 標準状態に比べ双方向移動ともに遅くなる。X軸まわりの回転は右行き左行きともに
同じ影響を与えていると考えられる。
2.左側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 10.22±0.94 | 3.92±0.07 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- 上りはかなり遅くなる。また時間のばらつきも大きい。
やはり通過するのに時間がかかるのはアクチュエーターBを出るところである。
- 下りは標準状態に比べそれほどの変化がない。
3.右側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 4.26±0.04 | 9.77±0.11 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- 通過するのに時間がかかるのはアクチュエーターCを出るところである。
- 下りは標準状態に比べそれほどの変化がない。
移動側ユニットのアクチュエーター側を800μ持ち上げたとき
1.水平時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 5.64±0.10 | 5.29±0.11 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
2.左側を40゜あげた時の動作
(配置図)
時間はかかるし最後は動かなくなる。
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 11.21±0.32 | 4.03±0.05 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- 最初の数回は順調に動いていたが途中から上方向には動かなくなった。
安定しているといっても非常に遅い。
3.右側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 4.11±0.05 | 10.24±0.22 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
移動側ユニットのアクチュエータ側を500μ持ち上げたとき
1.水平時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 5.26±0.07 | 4.90±0.03 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
2.左側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 9.43±0.44 | 3.90±0.07 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- 反対側を500μ持ち上げたときに比べてほとんど変わらない。
3.右側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 4.12±0.06 | 8.94±0.19 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
移動側ユニットのアクチュエーター側を800μ持ち上げたとき
1.水平時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 5.33±0.08 | 4.71±0.14 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
2.左側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 9.92±0.56 | 3.81±0.05 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
- なんとか動いているもののたまに非常に時間を食う場合があった。
3.右側を40゜あげた時の動作
(配置図)
測定値
| 右から左 | 左から右 |
1回目 | 4.12±0.06 | 8.58±0.16 |
以上の測定値から以下のことが分かる。
まとめ
- 持ち上げる方向に依存するのかもしれないが、500μ持ち上げたときが限界か。
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