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パラメータ

Usage  : detect [-d<num>|-i<num>] [-m<num>] [-s<num>] [-w<num>]
                [-o<num>] [-g<num>] [-b<num>] [-l[num]] [-c] [-h] [ < file]
Option : -d<num> -- detection level set to num times sky_sigma (default:2.0)
         -i<num> -- detection isophot level set to num (default:use sky sigma)
         -m<num> -- minimum pixel number set to num (default:10)
         -s<num> -- sigma for gaussian smoothing (default:no smoothing)
         -w<num> -- y-width of working area (default:500)
         -o<num> -- y-width of overlaped region of 2 working areas (default:100)
         -g<num> -- minimum number of pixels between clusters (default:1)
         -b<num> -- minimum pixel number to check blend
         -l<num> -- slice level step on blend check
                    (default:same as for detection)
         -c      -- make output file in the current directory
         -h      -- print help
Input  : IRAF format image file without extensions
Output : *.det which lists entnum, xc, yc, fiso, npix, peak
         *.dso for saoimage

(1) -d (default:2.0)

天体の検出をするときの1pixelあたり何カウントもつものだけを考えるか,そのしきい値を決定します. sky noiseの何倍かで切るか((1)-d),表面輝度で与えるか((2)-i)の2通りがあります. モザイクのように,sky noiseの違ったフレームを同時に扱う場合は(2)の方がよいでしょう. それ以外の場合にこのプログラムを用いる時は,こオプションで,sky noiseの何倍かを指定してください. sky noiseはプログラム中で,skysbの時と同じように測定します.

(2) -i (default:sky sigma)

天体の検出をするときのしきい値を表面輝度(あらわなカウント値)で与えます. 標準星を用いた等級の絶対較正に基づいて,切りたい表面輝度が何カウント/pixelになるのかを計算し,このオプションで与えて下さい. defaultでは(1)の切り方になります.

(3) -m (default:10)

そのしきい値を越えたものが何pixel以上つながったものを天体と思うか,を与えます. シーイングに相当する半径をもつ円の面積くらいが妥当でしょう.

(4) -s (default:no smoothing)

スムージング(Gaussian)を掛けてから天体検出したい場合はここで,そのsigmaを与えてください.

(5) -w (default:500)

実際の処理は約800016000pixelsを1度に扱えないので細切れに区切って見ていきます. 現在のコードは8000w pixelsの短冊をその1単位としています. この短冊の幅をこのオプションで与えてください.(単位pixel) これはメモリとのかねあいです.

(6) -o (default:100)

(5)の短冊は,当然ですがある程度の重なりを持ってズラしていきます. その重なりを何pixelにするかをここで与えて下さい. 小さな天体が多い領域なら,この値は小さくてもかまいませんが,大きい天体がある場合はその天体が入るような重なりを持たせることが必要です. もちろんですが,この短冊同士の重なり部分にある天体を重複して検出した際は,自動的に認識して片方を削除しています.

(7) -g (default:1)

非常に近くにある天体がたった1pixelくらいでくっついて,1つの天体とみなされてしまう場合があります. そこでこのオプションでは,2つの天体の間のつながりが何pixelか以下であれば切り離して考えるということをしています. これは逆にノイズの影響で1つの天体の1部を欠いてしまう危険性も持っていますので,扱うデータや目的に応じて決めて下さい.

(8) -b (default:npix)

ブレンドチェックする時の,ピークの面積のしきい値を表します. つまり各天体を(9)で設定するあるレベルでスライスしていって,天体が複数に分離した場合,それらの面積がいくつ以上の場合にブレンドだとみなすか,ということです. この値は1以下で指定すると,もともとの面積(npix)の割合で与えてやることができます. 実際,大きな天体は大きなしきい値,小さな天体は小さなしきい値で指定する方が妥当でしょう.

(9) -l (default:same as for detection)

同じくブレンドチェックするときの,スライスのステップ幅を指定します. defaultでは,検出するときのレベルと同じになっています.


Naoki Yasuda
Wed Nov 15 11:54:09 JST 1995