動作テストとして何をチェックするか?
チェック項目
フィルター交換時における関心事は、
- 移動側ユニットとカメラ側ユニットの配置がどのような状態のときに、
- どこまで安心安定に、
- どれだけの速さで、
移動できるかである。
そこで、移動側ユニットとカメラ側ユニットの配置をいろいろ変えて、
平常時に比べどのくらい安定に動くかを、移動にかかった時間と目
(ひっかかっていた、動かなかった等)という二つの観点から評価する。
調べた配置は、
- 1、標準状態
- 比較の基準とするもので、Z,Y方向のずれ、回転等がない状態。
- 2、Z方向に水平を保ったまま位置をずらす
- どの程度の段差を乗り越えることができるかを測ることによって、
フィルター交換機構上下方向移動機構の上下方向の停止位置決定精度を決定する。
- 3、Y方向に水平を保ったまま位置をずらす
- フィルター交換機構上下方向移動機構の水平面内での位置のずれがどの程度許されるかを
推定する。
- 4、XY平面内でユニットを回転させる
- フィルター交換機構上下方向移動機構のボールネジは約1000mmと長くなるので、
中間位置では望遠鏡の姿勢によってはある程度の「ねじれ」が生ずるかもしれない。
この「ねじれ」がどの程度許されるかを推定する。
- 5、ZX平面内でユニットを回転させる
- フィルター交換機構上下方向移動機構ではスライドシャフトを使うのでこの方向の
「ねじれ」はあまりないと期待されるが、どの程度まで許されるかを推定する。
- 6、YZ平面内でユニットを回転させる
- カメラサポート(トラス)の要請からスライドシャフトの本数はなるべく減らしたい。
シャフトの本数が少ないときには傾きが問題となる方向である。
関口・井美案を採用すればある程度は防げるかもしれないが、
この方向の「ねじれ」がどの程度まで許されるかを推定する。
なお、座標、名前の定義は図を参照して下さい。図の左側が「移動箱側ユニット」、
右側が「カメラ側ユニット」で、各ユニットにはアクチュエーターが二つづつ付いていて
それぞれ、A、B、C、Dという名前が付いている。
測定の方法
移動開始から完了までの時間はストップウォッチで測定した。
従って移動時間の測定値には移動開始、移動完了を目視し、ストップウォッチを押す際に
生ずる誤差が含まれる。誤差は約0.1秒程度と考えられる。
またストップウォッチを押す係は一人だったのでsystematicな誤差はないと考えられる。
各状況での測定回数は8回程度とする。
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